No.1541 本当に怖い「落とし穴」

子どものころはよく「50m走」のタイムを測った。
7、8秒台だったのかな。忘れたけど。
間違いなく1秒ではなかったと思う。

今日、とある地下鉄の駅のホームで電車を待っていたら、
「非常停止ボタン」の位置を示すポスターが貼ってあった。

    緊急時にはボタンを押してください

なるほど、電車が今にも来そうな時に
誰かが線路に落ちたりしたら大変だもんな。
そりゃ、危険を知らせるボタンがいるわ。
最初はそんな風に納得した。

ところが、よく見るとポスターには
続きが書いてあったのだ。

    緊急時にはボタンを押してください

        ※ボタンはここから60m先

60mって、けっこうあるよ…。
緊急時に60mも走ってたら、その間に事故が起きてしまう。
危険を知らせるなら、どれだけ甘く見ても数秒以内だろう。

あまりに現実を無視したボタンの設置に、思わずゾッとした。
おそらく、何かあったらボタンの設置場所について責められるだろう。

そういったおかしなことが、世の中には結構ある。
だれかが考えた末の「落とし穴」が。

線路に落ちるより、
その穴に落ちる方が怖さを感じる。