No.1751 沖縄の人が怒っている理由


沖縄に行ったことがある人は分かると思うけど、
向こうの言葉はかなり違う。

日本語は、「a・i・u・e・o」を母音とした発音だけど、
沖縄ではそれが「a・i・u・i・u」になる。
(つまり母音が3つしかない)

たとえば、
日本語でいう「あめ」(ame)は「あみ(ami)」。
「こころ(kokoro)」は「くくる(kukuru)」といった具合に。


他にも、「aに挟まれたwはaになる」とか、
「ki」は「chi」と発音するとか。

わかりやすい例を言えば、

お (o)   → う(u)
き (ki)   → ち(chi)
なわ(nawa) → なー(naaa)

「沖縄」が「うちなー」となる。
うーん、難しい。


ただ、そんな沖縄の言葉も
もともとは稲作とともに本土から伝わったという説もあり、
ベースはやっぱり似ているのだ。
いっそのこと、似ていなければ今回の事件も起きなかっただろう。


最近沖縄では、
米軍で雇われていた沖縄人が不当に解雇されたとして
大きな騒ぎになっている。

米軍の上司からパワハラを受けた男性が、
沖縄の言葉で冗談まじりに愚痴をこぼしたら、
その言葉が「脅迫」だと受け止められたとかで。


問題となったのは、「ウチクルス」という言葉。

さっきの法則からもわかるとおり、
「クルス」とは「ころす」の意味だけど、
もちろん本当に殺意をほのめかすものではなく、
沖縄では子ども同士がケンカをする時や
冗談で言う時に使うことが多い。
(関西弁で言えば、「しばいたろか」に近いかも)


今回の事件は、男性が
「なんかあったらウチクルスさ」と冗談っぽく言った愚痴が
「撃ち殺す」という米軍兵士への脅迫として捉えられたというもの。


難しい問題だと思う。
言葉の意味は受け手が決めるもので、
相手にそう伝わったのなら発言者に問題があるのかもしれない。

ただ、今回の舞台はアメリカではなく沖縄。
自分たちの土地で、
自分たちの言葉を使っているだけなのに
不当な扱いを受けてしまうこの現状。

言葉の問題でも、労働の問題でもなく、
もっと大きな問題に対して
沖縄の人たちは本気で怒っている。