No.1832 野球界に咲く「ヒマワリ」と「月見草」


野球に興味がない人でも、
王貞治という名前ぐらいは知っているだろう。

現役中に打ったホームランの数は868本、
その世界記録は今もまだ破られていない。

それゆえ、メジャーリーガーからも
リスペクトされている王さん。
現役引退後は監督としてプロ野球界に携わってきたけれど、
病気で体調を壊したこともあり、
今年でついに50年間着たプロ野球のユニホームを脱いだ。
一つの時代が終わった瞬間だ。

日本中の野球ファンが悲しんだと思うけど、
一番悲しんだのは、たぶん
野村克也監督(現 楽天イーグルス監督)だと思う。

野村さんが現役として活躍している時、
時代は「王・長嶋(ONコンビ)」の全盛期で、
野村さんがどれだけすごい記録を残しても
人々の注目は常にONに集まっていた。

ONを「ヒマワリ」に例え、
自らを「陰に咲く月見草」と表現した言葉は有名だけど、
野村さんは、現役中も監督になってからも、
常にONや読売巨人軍というスターを
ライバル視して実績を残してきた人。

「負けてたまるか」というその気持ちは、
自身のパワーの源だっただろう。
ONの存在が球界から消えた今、
たぶん相当気力を失っていると思う。

以前、野村さんは何かのインタビューで
「本当はONのファンなんだ」とこぼしたこともあった。
50年も愛した相手がいなくなった時、
自分なら立っていられるだろうか。

多くは語らないけど、
野村さんは「来年も監督を続ける」と言う。