No.2448 2歳の女心

娘を見ていると、
「女というのは生まれつき女なんだな」と実感する。

今朝、
嫁と息子はすでに起きていたので
寝室には僕と娘の二人っきり。

うちの娘は、目覚めてからしばらくゴロゴロしながら
一人で歌を歌い続ける癖があるんだけど、
僕としては1分でも睡眠時間を取りたかったので
歌声に背を向けて二度寝しようとしていた。

そうしたら、娘が僕の隣にやってきて、
肩を指でつついてこう言うのである。

  「ねぇ、ねぇったら〜、お、き、て、よ〜」

「オマエは俺の彼女か!」と思いつつも、
眠い目をこすりながら「うーん…、なによ?」と聞き返すと、
「もう、いい!」とすね始めた。

そこからは、よくある男女のケンカだ。

  「なぁ…、ごめんって」

       「もう、いいの!」

  「…。そうだ! 一緒に歌おっか?」

       「うたわないー!」

  「うーん…、なんかして遊ぶ?」

       「いや、やぁ〜っ!」

経験上、女がこういうモードに入ってしまったら
男が何を言っても逆効果なのは知っている。

仕方なく、一人で起きて寝室を出ようとしたら、
今度は娘が泣き始めた。

       「もぉー! いかんとってー!」

  「えっ!? はいはい、ごめんごめん」

慌てて抱っこしてやると、暴れる。
手を放すと、また泣き出す。

2歳とはいえ、女心はなかなか難しい。

無事落ち着けてからブルーな気分で顔を洗い、
朝食を食べるために食卓へ向かうと、
すでに娘はケロッとして
ご機嫌でパンをほおばっていた。

うーん…。女って、女って…。

心をつかみようがない生き物だからこそ、
男はそれをつかもうと頑張るのかもしれない。