No.193 人間は“慣れる”生き物


休日 夕暮れの高速道路。
時速120kmがいつのまにか遅く感じた。
人間は「慣れる」生き物。

カーステから流れる音量が小さく聞こえて、
左手でまたボリュームを上げた。
人間は「慣れる」生き物。

サイドブレーキの横にある飲みかけのミルクティー。
さっきまで甘かったのが嘘のように薄く感じた。
人間は「慣れる」生き物。

助手席から聞こえてきた「別れましょう」。
何も言わず 僕はまたアクセルを踏んだ。
人間は「慣れる」生き物。

慣れてしまってから、気づく生き物。