No.2869 アイツ 〜秋バージョン〜


アイツは、
読書の秋だからと本を買いまくったのに、
結局「週刊ジャンプ」しか読破しないような奴だった。


アイツは、
六甲山まで紅葉狩りに出かける途中の電車で、
ヤンキーに狩られてしまうような奴だった。


アイツは、
運動会のリレーでバトンを落とした後も、
そのまま気づかず走り続けるような奴だった。


アイツは、
運動会の借り物競走で
「貸してください」の一言が言えず、
最後までモジモジしているような奴だった。


アイツは、
阪神タイガースの優勝が消滅したその日から、
急に「前からパリーグファンやってん」と
言うような奴だった。


アイツは、
学校のバス旅行で京都に向かう最中も
車中の座席で新聞を広げて、
株価をチェックするような奴だった。


アイツは、
暇さえあれば
「♪ 小さい秋〜 小さい秋〜 小さい秋〜 見つけた〜」
のメロディを口笛で吹き続けている
不気味な奴だった。


アイツは、
掃除の時間になって
校舎の前の落ち葉をホウキで掃く時、
必ず「レレレのおじさん」のモノマネを
するような奴だった。


アイツは、
中間テストで惨敗した後、
冬の期末テストがやってくるまでの間に
必死で秀才と仲良くなろうとするような奴だった。


アイツは、
放課後にあたたかい「鯛焼き」を買って
みんなで食べている時、
「やっぱり明石の鯛は最高やな!」と
ワケの分からない感想を言うような奴だった。


アイツは、
「肌が乾燥するからな」と言って
必要以上にニベアを顔に塗りまくり、
結果、女子から敬遠されるような奴だった。


今、どんな大人になってるんかな…?