No.2988 緊急特番!サッカー日本代表を強くする方法とは?

司会
「みなさん、こんにちは。
 本日は、サッカーワールドカップ一次リーグ敗退に
 伴う緊急特番として、専門家をお招きし、
 今後の日本サッカーを考えていきたいと思います。
 ペルジオさん、よろしくお願いします」

ペルジオ
「よろしくお願いします」

司会
「さて、今回、日本は一勝もできずに
 一次リーグ敗退が決定しました。
 ズバリ、
 敗因は何だったとお考えですか?」

ペルジオ
「悔しいですが、やはり
 実力が不足していたということでしょう。
 実力不足ということは、すなわち
 練習が不足していたということです」

司会
「それでも、日本代表はこの4年間、
 かなりの練習量を積んで大会に臨んだそうですが」

ペルジオ
「まさに、そこが落とし穴になったんでしょう。
 練習成果を決めるのは、量よりも質です。
 練習内容にもっと工夫が必要だったのです。

 今回負けた3試合、日本の選手は
 1対1での弱さを露呈しました。
 つまり、個々が競り勝つ力が足りなかった、
 そのための練習ができていなかったということですね」

司会
「なるほど。それでは今後、
 日本の選手は競り勝つ力を身につけるために、
 どのような練習を取り入れるべきでしょうか?」

ペルジオ
「バスでの移動をやめればいいんです」

司会
「バ、バスですか?
 それはつまり、車を使わずに走って
 スタミナをつけることが重要だと?」

ペルジオ
「いえ、そうではありません。
 移動手段を『電車』に変えろ、ということです」

司会
「電車、、、ですか?」

ペルジオ
「いいですか? 選手の能力を高めるためには
 厳しい環境に追い込まなければならないんです。
 ところが、代表選手が使っているバスはどうでしょう。

 同乗者は自国のチームメイトばかり、
 いわば、数的優位が約束されている甘い環境なんです」

司会
「そう言われれば、そのとおりですね」

ペルジオ
「だからこそ、電車が有効なんですよ。
 電車なら、色んな人が乗り込んできますよね?
 フィジカルが強い人もいれば、
 メンタルがやたらと強いオバハンもいる。

 その中で競り勝って
 自分の座席を確保することは、
 ものすごく重要な練習になるはずです」

司会
「なるほど。自らを追い込むことで、
 1対1で勝つ力が備わってくるんですね」

ペルジオ
「そのとおりです。
 電車の座席取りというのは、
 ボールの奪い合いに通ずる部分が多くあります。

 少し専門的な話になりますが、
 目の前の電車の座席を奪いたい場合、
 あらかじめライバル乗客に体を寄せ、
 肘や肩で牽制しながら前に体を入れ、
 そこからすばやく反転して
 座席をガードするように奪うことが求められます。

 この動きは、相手の前に体を入れてボールを奪う
 サッカー選手の動きそのものなのです」

司会
「たしかに!初めて気がつきました!」

ペルジオ
「ライバル乗客の裏(背後)を取り、
 一瞬のスピードで裏から抜け出し、
 一気に体を入れて、座席に座る。
 こうした動きを反復することで、
 サッカーの1対1で必要なフィジカルコンタクトや
 間合いを読む能力が磨かれていくと思います」

司会
「代表強化の秘密兵器は、
 意外と身近なところにあったんですね」

ペルジオ
「ええ、もっと言えば、
 普段から通勤電車でもまれているサラリーマンこそが、
 次の日本代表候補になるべきなんです。

 『絶対に、遅れられない出勤が、毎日ある』
 を実践している日本のサラリーマンは、
 世界を驚かせる力を秘めているといえるでしょう」

司会
「なるほど。
 4年後、大いに期待できそうですね。
 サラリーマンの皆さん、
 今日から電車で強化訓練を始めて、
 次のワールドカップ、頂点をめざしましょう!」