No.3302 親子というドラマ

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子どもがいる人は、
我が子が赤ちゃんだった頃を思い出してほしい。

その手で抱っこをしていた時、
赤ちゃんはきっと、
親であるあなたのほうを見ていたはず。

こちらが照れてしまうぐらい、まっすぐに。
 
 
少しずつ大きくなってくると
幼児っていろんなことに興味が出てくるから、
ちょいちょい“よそ見”をするようになる。

それでも、よそ見はあくまでもよそ見でね。
最後にはちゃんと、親の顔を見に戻ってくるんだな。
 
 
そこから、小、中、高校生と
だんだん大きくなっていく途中では、
子どもは自分だけの興味対象を見つけて。

音楽、スポーツ、遊び…etc.
いろんなことに夢中になって、
家庭のことよりも
外の世界を見つめる時間が多くなっていく。

それと同時に、親は
子どもの横顔を見る機会が多くなっていくんだ。
 
 
そして、それがだんだんと
横顔から後姿に変わっていき、
いつの日か我が子が巣立つ時がやってくる。

寂しくても、止める権利はない。
親はただその後姿を拝み、
背中を押してやるだけだ。
「元気でやれよ。頑張れよ」と。

悲しいかな、
その頃になってようやく気づくんだな。
「我が子を正面で見ることができる機会って、
 思えば、幼いあの頃だけだったな…」なんて。

昔に撮った写真なんかを眺めて、
時間が戻らないことを実感しながら。
 
 
でもね、
そんなセンチメンタルな親に
我が子を正面で見ることができる機会が
再び訪れることもある。

それはたいてい、
巣立った我が子が“人の親”になった頃からだ。

自分が親になって初めて
親の気持ちを悟った我が子は、
両親と向き合いたくなって、また家族が再会する。
 
 
長い、長いドラマだね。

親ってのは、我慢とハートブレークの連続だ。
それでも、
「いつか何かが必ず待っている」、そう信じながら
与えて、与えて、与え続けるのだよ。

一生に一度しか経験できないヒューマンドラマの
素敵なエピローグを信じてね。