No.1213&1226 アイツ 第1章〜第2章

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●今日のおはなし No.1213●

『アイツ 第1章』


アイツは、象も殺せないような奴だった。


アイツは、横断歩道のゼブラゾーンを渡るとき、
どれだけ人が多くても白い線の上しか歩かない奴だった。


アイツは、自動販売機でドリンクを買っても、
まずお釣りからとるような奴だった。


アイツは、性格テストのペーパーにある
「はい」「いいえ」「どちらでもない」の3択を見て、
ほとんど「どちらでもない」と答えるやつだった。


アイツは、自分が切符を買い間違えて
駅の自動改札で「ピンコーン」と鳴った時でも、
何度もわざと切符を通して機械の故障に見せかけるような奴だった。


アイツは、美容院でイメージとは違うカットをされた時も、
「あ、はい。OKです」と言ってしまうような奴だった。


アイツは、窓にあるYKKの文字を見ると、
必ず「Kぃ、Yぃ、Kぃ、うーん♪」と歌いだす奴だった。


アイツは、泣き出した途端、
ケンカが強くなる奴だった。


アイツは、ソフトクリームを食べる時、
必ず底のコーンから食べて手がベタベタになる奴だった。


アイツは、プロレス技をかけるより、
かけられる方が好きな奴だった。


アイツは、自分が不良少女っぽい格好をしているのにも関わらず
好きな男子に告白する時「体育館の裏に来て」とヤンキー風に呼び出してしまい、
結局、かけつけた5、6人の男子と戦うことになってしまう奴だった。


アイツは、夏休みの宿題を最後の1日まで残してしまい、
2学期の始業式から休む奴だった。


アイツは、自転車の盗難防止のためにカギを3つつけて、
結局カギをなくして泣くような奴だった。


アイツは、好きなコに告白してフラれても、
「時期が早すぎた」と自分の非を認めないやつだった。


アイツは、山登りの遠足に、
黒い革靴を履いてくるような奴だった。


アイツは、正義感ゆえに病院で献血をした後、
そのまま貧血で倒れて病院のお世話になるような奴だった。


アイツは、好きな娘にあてて書いたラブレターに、
自分の名前を書き忘れるような奴だった。


今、何してるんやろ。

 



●今日のおはなし No.1226●

『アイツ 第2章』


アイツは、何度教えても
「ラザニア」を「ランバダ」と言ってしまうヤツだった。


アイツは、「午後の紅茶」を
午前中に飲み干してしまうヤツだった。


アイツは、隣のクラスから数学の教科書を借りに来たのに、
僕が数学の授業になっても返してくれず、
そのまま体育の授業に行ってしまうようなヤツだった。


アイツは、テレビでボクシングの試合をやっている間、
選手と同じように3分立ったまま応援、1分座って休憩を
繰り返しながら観戦するヤツだった。


アイツは、スーパーマリオをすると
必ず1UPキノコをとろうとして、
そのまま崖から落っこちてしまうようなヤツだった。


アイツは、社会の時間になると、
必ず地図帳で「エロマンガ島」を探しては
ほくそ笑んでいるようなヤツだった。


アイツは、旅行に出かけても、
必ず「パジャマ」と「My枕」を持ってくるヤツだった。


アイツは、クラスみんなで合唱コンクールの曲を決める時、
一人で「ハウンドドック」の曲にこだわるヤツだった。
別の曲に決まると、サッカー日本代表が
国家を斉唱する時の小笠原選手のように、
少しも口を開いて歌おうとしないヤツだった。


アイツは、バスケの試合でパスをもらうと、ビビッってすぐに
パスされた相手にボールを返してしまうようなヤツだった。


アイツは、顕微鏡を買ってもらったのに、
抜いた鼻毛ばかり観察しているようなヤツだった。


アイツは、一度車で環状線高速に乗ると、
方向感覚がなくなって出口がわからず、
3周半まわってしまうようなヤツだった。


アイツは、念のため行き先を書き置きしてから、
家出するようなヤツだった。


アイツは、席がえのくじ引きで一番前の席になっても、
相手の弱みにつけこんで次々と交渉を繰り返しては席をかわってもらい、
最後には、窓際の一番後ろに座っているようなヤツだった。


今、どんな大人になってるんやろ?