No.1378 我が家版 IT革命リターンズ 〜両親 vs デジタルカメラ〜

親の進化というのは、想像以上に早い。
昨年パソコンと携帯電話を手にしたうちの両親。
最近でも、好奇心旺盛というか、
新たな技術を知ることに余念がない。
 
この間も、オカンからこんな携帯メールが届いた。
 
 
>新しいデジカメとか買う予定ない?
>あったら、前使っていたデジカメ下取りさせて。
 
 
子どもが産まれるのにあわせて、
ちょうどカメラを買い換えたところだったので、
あるにはあったんだけど、
なぜ急にそんなことを言い出したのか…?
気になって電話してみた。
 
 
 
 「もしもし? あるにはあるけど、どうしたん?」
 
 
 
   「いや、うちのデジカメ、
    初期のヤツやから画素数が低いやろ?
    そろそろウチも、もう少しエエのが欲しいと思って」
 
 
 
初期? 画素数?
いつのまにか一丁前なことを言うようになったなぁ。
 
この間までデジカメの充電の仕方もわからなくて
電話してきたくせに。
 
聞けば、親父はデジカメの新規購入を思い立って
30秒後に電器屋に向かってしまったらしく、
コスト意識の強いオカンは「もしや息子のところにお古が…」と思って
電話をしてきたようで。
 
 
 
 「明日の朝着で送るから、親父止めといて」
 
 
 
そう言って電話を切った。
 
次の日。午後ぐらいだったろうか。
親父から僕と姉宛にメールが届いた。
正確にいうと、「TO:僕 CC:姉」で。
(いつのまにそんなテクまで覚えたんだ)
 
 
> デジカメが今日の朝着いた。早速練習をしました。
 
 
添付してあったのは、実家の花壇に咲く花の写真。
どうやら、届いてすぐに充電して、説明書を読んで、
撮影して、データを落として、送信してきたらしい。
 
午前に届いて午後にここまで出来るなんて、
我が父親ながらなんという成長ぶりだ。
 
メールには続きがあった。
 
 
> 25日は得意先の接待で 大阪天神祭りの船渡御(舟に乗ること)に
> お母さんと一緒に言ってきます。保険は掛けているので、
> 万一の先にも安心していてください。
 
 
何? 船渡御?
大阪で10年以上暮らしている僕でさえ乗ったことがないのに。
 
やっとわかった。デジカメ購入を急いだワケが。
天神祭に持っていきたかったんだね。
 
今日の天神祭に行く予定のある方。
小さなデジカメを片手に、林家ぺー&パー並みに
船の上ではしゃいでいる二人がいたら、
たぶんそれはウチの両親ですわ。