No.5273 がんばっている君が好きだから
がんばっている人は、嫌いじゃない。
嫌いじゃないけど、見ているとせつなくなる。
がんばっている人は、
いつも大変で、いつも時間がない。
それなのに、時間がないことを反省して、
またがんばろうとする。
そうして時間はなくなり、また大変になる。
がんばることは性格だから、
終わりのないループから
周りが救い出すことはできなくて、
何もできない自分に、ただせつなくなる。
いい加減な性格の僕は、
「いくつかやめればいいのに」と思う。
所詮は人間、全部なんて無理なんだし、
いつも時間がないことで
失っているものの方がずっと大きいだろうと。
がんばっている人は、だいたい
「わかるけど、やめられない」と言う。
誰かに迷惑をかけたくない。
そんな自分は許せないから、それくらいなら自分でやる。
こうして、話は平行線をたどる。
どちらも正解なんだ。
というか、生き方に正解なんてない。
それでも、僕は単純に
がんばっている人と一緒に過ごす
時間がほしいんだよね。
なぜなら、
僕たちの人生で残された時間なんて
それほど長くないから。
がんばっている君は、偉いと思う。
偉いとは思うけど、
そのままでいてほしいとは思わない。
5分の用事をあきらめれば、5分も会話ができる。
1日の仕事をあきらめれば、1日分の思い出が作れる。
肩の力を抜いて、サボっていこう。
こんな戯言が言えるうちに。