No.2322 カズが放った被災地へのメッセージ
キングカズ、男だねぇ。
昨日、被災地のためのチャリティーマッチとして、
「サッカー日本代表 vs Jリーグ選抜」の試合が行われた。
チャリティーマッチにありがちなお遊びムードはなく、
観ている人のためにも、選手はみんな真剣勝負。
Jリーグ選抜はピークを過ぎた元日本代表が中心だから、
当然力の差は歴然で、
前半の段階で日本代表が2-0とリードしていた。
でも、後半途中からFWとしてカズが投入されて、
迎えた後半37分、カズが見事なゴールを決めた。
夜、スポーツニュースでその場面を見た瞬間、
思わず鳥肌が立ち、感動してしまった。
「カズ、やっぱりすごいな」と。
多くの人の期待を集めた重要なチャリティーマッチで、
誰もが待ち望んでいるゴールを決めて、
何かを噛みしめながら空に向かって手を突き上げるカズ。
期待を上回って、みんなに夢を与えるその姿は、
やっぱりキングがキングたる所以だと思った。
試合前、カズは新聞にこんな言葉を寄せていた。
(以下引用)
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生きているとはどういうことなのだろう、
サッカーをする意味とは何なのだろう。
そういったことを見つめ直さずにはいられなかった日々のなか、
思わず頭をよぎったのは「今のオレ、価値がないよな」ということ。
試合がなくなり、見に来る観客がいなければ、僕の存在意義もない。
プロにとってお客さんがいかに大切か、改めて学んでもいる。
サッカーをやっている場合じゃないよな、と思う。
震災の悲惨な現実を前にすると、
サッカーが「なくてもいいもの」にみえる。
医者に食料……、必要なものから優先順位を付けていけば、
スポーツは一番に要らなくなりそうだ。
でも、僕はサッカーが娯楽を超えた存在だと信じる。
人間が成長する過程で、勉強と同じくらい大事なものが学べる、
「あった方がいいもの」のはずだと。
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色んな迷いがあった末に、出場を決めた試合。
44歳、体力的には厳しい彼が
世界レベルの日本代表から奪ったゴールを見て、
どれほどの人が勇気をもらっただろうか。
少なくとも、僕は心が熱くなった。
被災者の若者も、
「早く僕たちが復興させてサッカーをやりたい」
と目を輝かせていた。
こんな時なのにスポーツ、ではなく、
こんな時だからこそスポーツ、だと思う。