No.1218 「どぉすんのよ、俺!?」 〜某カード会社のCM風 カードの切り方〜

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人生は、カードの切りかたが重要らしい。
今日は、昨晩から今にいたるまでの僕の人生を
LIFEカード(オダギリジョ− or 劇団ひとり)風に。


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★第1話 『予約』


明日は金沢出張。
2週間ぶりの北陸に、胸を踊らせる、俺。

会社での仕事を一通り終え、
「電車の座席でも予約しておくか」とJ
Rのホームページに向かう。

クレジットカード1枚で予約や乗車ができるなんて、
世の中も便利になったもんだ。

ところが、乗車しようと思っていた
サンダーバードはなぜか満席。

正午には金沢駅でクライアントと待ち合わせなのに…、
雷鳥じゃ時間がかかりすぎるから
疲れてるのに早く起きなきゃいけない。

どぉする? どーぉすんのよ、俺!?


   調整   早起き   空港


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★第2話 『トラブル』


『早起き』のカードを選択した、俺。
重い体にムチをうち、
朝も早々に家を飛び出す。

家から大阪駅までは約20分。
雷鳥の発車時間は40分後。

「楽勝で間に合うな」なんて余裕をかましつつ、
昨日パソコンから予約した乗車券を受け取るため、
JR京橋駅の自動発券機にクレジットカードを入れる。

ところが、ここでアクシデント発生。
券が機械にひっかかり、
大きな音をたてて機械がストップ。
すぐに駆け寄ってくるJR職員。
原因が分からないのか、もたつくまま時が過ぎていく。

やばい、やばいよ!雷鳥の時間に間に合わなくなるじゃない!

しかし、相変わらず直らない機械。

奪われたままのカード。

頼りない職員。迫りくる時間。

どぉする? どーぉすんのよ、俺!?


   我慢   修理参加   クレーム交渉


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★第3話 『宴会』


いちかばちか、『我慢』のカードを選択した、俺。
職員がもたつきながら修理するのを、じっと待つ。
「ダメだ…、もうやばい」、
そう思った瞬間、機械が直り、
乗車券と特急券、カードが手渡された。

ダッシュで環状線に乗りこみ、
大阪駅で下車して雷鳥が待つホームへ走る。



  プシュ〜


まさに間一髪。
乗りこんだ途端に閉まった雷鳥のドアの前で、
ほっと胸をなでおろす、俺。

とりあえず、席について息を整えようと、
8号車の扉を開けると、
秋の行楽ツアー御一行様らしきババア集団が
大きな騒ぎ声を立てていた…。



 「○○さぁん、こっち座りや!」



    「いや〜、今日はエエ天気になったね〜。
     旦那は仕事やけど。ギャハハ!」



席を立ちながら
盛り上がるオバハン団体で混雑する通路を、
「す、すみません」と言いながら進む俺。

少し歩くと、目的の予約座席が見えた。

ところが、俺が予約したはずの席には、
なぜか見知らぬオバハンの姿が…。

何度も特急券の座席番号を確認する俺。
間違いない。ここは俺の席だ。

しかし、すでに缶ビールを片手に
宴会を始めているオバハン。

声をかけにくい雰囲気。

早く座りたいと悲鳴をあげる体。

空いている隣車両の自由席。

切符確認にやってきた車掌。

どぉする? どーぉすんのよ、俺!?


   撤退   強攻   ヘルプ


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★第4話 『出会い』


「逃げも隠れもしない。ここは男らしく言おう」と、
『強攻』のカードを選んだ、俺。

盛り上がるオバハンたちに向かって、
勇気をふりしぼって声をかける。



 「すみません、そこ…」



   「あ〜、兄ちゃんゴメンなさいね〜、ギャハハ!」



ビールとお菓子を持って席をたつオバハンたち。
やかましい団体が隣車両に消え、
急にすっきりとした座席に腰を下ろす。



 「はぁ…、疲れた」



とりあえずタバコに火をつけ、
仕事の資料に目を通しはじめる、俺。
疲れているせいか、内容が頭に入らない。

読むのをやめ、そのまま少し眠ることにした俺。
目を覚ますと11時過ぎ。腹がへってきた。
そうか、もう昼前だ。

そこにタイミングよく
向こうからやってきた売り子の女性。
20代前半、かわいい系。

これは、ここまで散々だった
俺に対する神様の慈悲か!

だんだんと近づいてくる女性。

高鳴る胸。鳴りまくる腹。

さぁ、どぉする? どーぉすんのよ、俺!?


   速攻    紳士的   無理


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★第5話 『財布』


自分のキャラを押し殺し、
『紳士的』のカードを選択した、俺。

軽く手をあげながら
目線で売り子の女性を呼びとめ、
「何か食べるものありますか?」と低い声で尋ねる。



   「はい、食べるものでしたら、
    お弁当、お菓子、おつまみなどがございますが」



 「えーと、じゃあその弁当を」



   「ありがとうございます。
    1000円になります」



なんともジェントルマンなやりとりに酔いながら、
ささっとクールに財布をとりだす俺。

ところが、よく見れば財布の中にお札はゼロ…。
しまった、慌てて列車に乗りこんだので、
ATMでお金を下ろすのを忘れていた…。

たまらない笑顔で代金を待つ女性。

後ろの座席で、
弁当を買う順番を待ち構えている乗客。

どうしようもなく軽い財布。

どぉする? どーぉすんのよ、俺!?


   謝罪   カード   ごまかし


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★最終話 『無題』


だめだ。ごまかすには無理がある。

しかも、新幹線ならともかく、
雷鳥でクレジットカードが使えるなんて聞いたことがない。

悩んだ末、『謝罪』のカードを選択した、俺。



 「すみません、やっぱりいいです」



一瞬驚き、
すぐに状況を察して笑顔で立ち去る女性。
あ〜カッコ悪。小さな恋は儚く消えた。

ということで、
腹を空かしながらこのお話を書いている、俺。

あ!そういえば仕事の資料、
最後まで目を通せてないやん…。

金沢駅到着まではあと数分。

もぉ〜、どぉする? どーぉすんのよ、俺ぇ〜!?