No.4267 気分だけアルマゲドン
緊急事態宣言が全国拡大されて初の土曜日。
早朝から強い雨。
おうちにこもるには絶好の日だ。
そんな中、僕は6時過ぎに家を出て、
いつもの駅に向かい、いつもの電車に乗った。
「ふぅ…、こんな状況なのにな…」
思わずあふれそうになる本音を抑えながら、
ガラガラの車両の中、
同じようにスーツを着ている男性を見て
心の中で慰め合った。
僕だって、行きたくはない。
でも、誰かが行かねば困る誰かがいる。
いきなり「周りと距離を取れ」と言われたって、
社会はみんなつながってるんだよ。絶妙に。
人柱と言えば聞こえは悪いが、
誰かが頑張っているおかげで
みんながおうちにいられること、分かってほしいな。
まだ寝ている子どもたち、お前らもな。
昨日も今日も、毎日ニュースが流れる。
日本中の人が一喜一憂しながら
見えない敵の動向を注視している。
伝えなきゃいけないことがあるんだよ。
誰かがそれをやらなきゃ伝わらないんだよ。
分かったら、
家にいられることに感謝しながら
大人しく家にいな。
そして、心のどこかで
今日も頑張っている誰かに拍手を。
どこに敵が潜んでいるかも分からないのに、
誰も歩いていない道を行く。
気分だけ、アルマゲドンだぜ。
さぁ、仕事するか。
今日は長い1日になりそうだ。