No.4968 個性か、ズレか

「じゃなくて、別の意味で怖いんだよ~」
そう感じることがよくある。
 
うまく言えないんだけど、
世の中の感覚と自分の感覚のズレを
感じるような瞬間が。
 
例えば、そうだな~、
不倫で騒がせた某女優が
交換日記をしていたという記事。
 
「なんて奴だ!」「母親失格だ!」と叩く前に、
なぜ個人の交換日記が大衆の面前に晒されるのか、
そっちの方が個人的には不思議に感じる。
 
そして、自分の違和感が
世間では取り上げられていないことに、
「あれ?俺の方がおかしいのかな?」という
言い様のない怖さを感じるのだ。
 
別に、他人と同じであることが良いとは
まったく思わない。
むしろ、他人と違う方がいいと思っている。
 
でも、自分の感覚が
人間としての良識とズレていくのは
やっぱり怖いんだよな。
 
実は周りのみんなの感覚が正解で、
自分一人が間違っているような感じには
なりたくない。
 
今朝、たまたま満員電車に
小さなオッサンがいたんだ。
 
オッサンは一人でブツブツ言いながら
どんどん入ってくる乗客に怒り、
「混んでいるのにスペースを詰めない」という
反抗をしていた。
 
周りの乗客は、
それをムカつく目でにらんでいた。
 
「こんなにたくさん乗ったら危ないじゃないか」とか、
オッサンにも色々考えはあっただろう。
でも僕の感覚は、周りの乗客と同じだった。
 
「ああいうオッサンにはなりたくない」、
直感的にそう思った。
でも、オッサンが正しかったのかもしれない。
 
大衆に迎合せず、自分の考えを持ち、
それでいて正しい道を行く。
 
言葉にするよりも、
結構難しいなぁと思う。
 
周りの誰かの指摘が、
個性を潰す意味のないものなのか、
それとも自分のズレを正してくれるものなのか、
よく聴き分けないとな。
 
そこで間違ったら、
ただの頑固ジジイか
ただの面白くない奴になってしまうから。
 
感性を大切に、感覚を疑おう。