No.537 サンタさんへのお手紙
昨日のクリスマスイブ、
寝る前にぼーっと色んな想い出を探していた。
「オレって、いつまでサンタさんを信じてたんやろ…」
忘れもしない、5歳の頃。
朝起きると、2段ベッドの上の 続きを読む
昨日のクリスマスイブ、
寝る前にぼーっと色んな想い出を探していた。
「オレって、いつまでサンタさんを信じてたんやろ…」
忘れもしない、5歳の頃。
朝起きると、2段ベッドの上の 続きを読む
「どうも、はじめまして~。」
車を下りると、
彼女をまんまるにしたようなお母さんが立っていた。
12月16日、日曜日、奈良。
7年目にして、初めて彼女の家を訪問した瞬間だった。 続きを読む
喫茶店のカウンターに座って待っていた友人は、
1枚の振込用紙を手に、ため息をついていた。
背後からこっそり額を見てみると、
振込額は1万5000円。もう振込が終わっている。 続きを読む
「狼が来た。狼が来た。」
何度もそんなウソをついているうちに、
本当に狼が来た時に信じてもらえなかった“狼少年”。
もしも彼が今の時代に生きていたら、
いったいどうなっただろう? 続きを読む
公衆電話が減っているらしい。
ピークだった1984年には94万台あったものが、
今では71万台になっているのだとか。
言われてみてば最近、公衆電話で話す人を
あまり見かけなくなった。
原因はもちろん、 続きを読む
かぜで土日はバタンキュー。
昼間に少しだけ起きて、薬を買いに家を出た。
雨。
頭もふらふらだったので、家から一番近い
神社の前の、古い薬局に入る。
2~3畳ほどの狭いスペース。薄暗い灯。
中におじぃとおばぁが2人。 続きを読む
Tom「やぁマイケル、調子はどうだい?」
Mic「あぁトム、なんだか最近、肩コリがひどくってさぁ。」
Tom「そんな時はコレ。“テンピュール”だよ。」
Mic「“テンピュール”?なんだい?新しい薬かい?」 続きを読む
両親が27歳の時、僕は生まれた。
1年後、1歳の誕生日を迎えた。
親は28歳。
僕はまだ、親の人生の「28分の1」しか生きていなかった。
26歳になった。 続きを読む
金曜の夜、
「たまには、人生について
親父と語らうのもいいかな」と思って、
実家に帰ることにした。
色んなことを頭に浮かべながら、
高速をひた走る車の中。
ぼーっとしながら右側の追い越し車線を走っていると、
ルームミラーに、迫り来る派手なスポーツカーが映った。 続きを読む
8月14日、沖縄、昼前。
僕は「ひめゆりの塔」の前に立ちすくんでいた。
周りを囲む林から聞こえてくる、鳥の泣き声。
前の日から降ったりやんだりの霧雨で、
濡れて光る桃色の献花。
僕は、石碑にかかれた話を読みながら、
小学校の頃を思いだした。 続きを読む
河辺で花火大会を観た。
色んな声が聞こえてきた。
「今日だけは、放火してる人に拍手」 ~33歳・警官~
「あの火だけは、消したくないんだ」 ~28歳・消防士~ 続きを読む
2つあったものが、1つになった。
やっぱり寂しい気もしたけど、
「まだ1つあるから…、大丈夫。」と思うことにした。
そんなある日。 続きを読む
「マスターのおごりやで。」
目の前に不意に並べられた、
“焼きなす”と“まぐろの目玉”。
うーん、ピーンチ!…
昨日、友達2人と天神橋筋商店街の
とある大衆居酒屋に行った。 続きを読む
肩がこったから、
ある人に肩をマッサージしてもらった。
そしたら、今度はその人の肩がこったから、
僕がマッサージしてあげた。
今度は僕の肩がこったから、そのままふて寝…。
うーん。
肩がこったから、
ある人に 続きを読む
ツレに子供が生まれた。
なんだか変な気分だわ。アイツが親父にねぇ。
何を言っていいかよく分からなかったから、
まずはこうコメントしておいた。
「今日からオマエは、 続きを読む
美佳「剛クンに『頼まれてた仕事できた』って伝えておいて。
私 体調悪いから、先に帰るわ。」
男「はいはい。了〜解。」
(数時間後)
剛「あれ、美佳は?」
男「帰ったよ。あ〜、そうそう、伝言頼まれてた。 続きを読む
信号のない街。
そこでは人が車をよけるのではなく、
車が人をよけるという。
信号のない街。
そこでは誰もが、自分の立っている場所を確認するように、
地面を見ながら歩くという。
信号のない街。
そこは 続きを読む
コツ、コツ、コツ…。
薄暗い路地に響く足音。
一人で歩く男の視界を、女の影がさえぎった。
「フッ、やっときたわね」
待ちぶせ…。
女の手には短銃が握りしめられていた。 続きを読む