No.461  仲良し4人組

3つあったものが、2つになった。
少し寂しい気もしたけど、
「でもまだ2つあるから大丈夫」なんて思ってた。

2つあったものが、1つになった。
やっぱり寂しい気もしたけど、
「まだ1つあるから…、大丈夫。」と思うことにした。

そんなある日。

1つあったものが、0になった。
寂しい気はしなかったけど、
朝起きるのが少し遅くなった。
いつもあった力が、抜けてしまったような気がした。

そっか、4つで1つだったんだ。

“いつまでも3つある”と思ってたあの日は、
もう帰って来ない。
でもそれは、なんとなく、いつの日も、
感じてたことなんだ。

気づかないふりをしていたことが、
突然目の前にぶらさがった時、
人はびっくりするほど弱くなる。

昔友人がこう言った。
「結局、この世は自分しかいないんだよ」

分かるような気がしたけど、
分かりたくなかったあの日から数年。

今思うことは、ただ一つ。

死なない限り、1はゼロにはならない。
4になることはなくても、
1が4つあるなら、それでいいんだ。