No.2361 午前中だけ、娘と二人っきり

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昨日、幼稚園のグループ参観があって、
息子と嫁が一緒に参加しなければいけない関係で、
午前中だけ仕事を休み
娘と二人でお留守番をすることに。

朝8:30に嫁と息子を送り出してから、
娘と二人っきりの時間が始まった。

よく考えれば、これまで
娘と二人だけで過ごしたことってあまりなかったから、
存分に満喫しようと思い、とりあえずおもちゃで遊ぶ。

「これであそぼ」「これ読んで」と、
次々とおもちゃや本を持ってくる娘。

家にあるありったけの物で遊んで、
「はぁ〜、よく遊んだ」と思って時計を見たら、
まだ11時前だった。



  「まだ11時か…。いつもの平日とは
   時間の感覚がまったく違うなぁ。
   もうおもちゃもないし、とりあえず散歩でも行くか」



娘の手を引き、近くにある川へ。
遊歩道を歩いていると
きれいな花が咲いていて、
その周りを白い蝶が飛んでいた。



       「ちょーちょ、だ、ねー」



  「そうだね〜。きれいだね〜」



       「いっっっぱい、いる、ねー」



  「うん、一杯いるね〜」



きゃっきゃと、蝶を見て喜ぶ娘。
二人で白い蝶を追いかけながら川沿いを歩いていたら、
不思議と時間の存在なんて忘れていた。

ただどこまでも、
蝶の舞う道が続いていくような気がした。


散歩を終えて家に帰ると、
いつのまにか12時頃になっていた。



  「よし、ごはんを食べよっか」



       「はーい。たべ、るー」



息子の弁当用に嫁が作っていたおにぎりや
残りのおかずを、娘と二人、
遠足気分でパクパクとつまんだ。



       「おいしー、ねー」



  「そうだね〜。
   ○○ちゃんは、食べ物なら何が一番好きなん?」



       「りんご、だ、ねー」



リンゴを剥いてやろうと冷蔵庫を探したら、
嫁が予測していたのか、
ちゃんと娘用に切ったリンゴが用意してあった。



       「おいしい、ねー」



  「そうだね〜」



       「ごち、ごち、たー!」



  「ごちそうさまでした〜」



昼飯を終え、娘が遊ぶ隣で洗い物をしていたら
参観日を終えた嫁が帰ってきた。
その瞬間、二人っきりの時間は終わり、
いつもの家族の時間に戻った。


スーツに着替え、
午後から会社へ行く準備をしている時、
なんだかいつもよりも家を出るのが名残惜しかった。

直前の思い出にすがるように、
ご飯を一口食べるごとに
おいしそうな笑みを浮かべていた娘の姿が頭をよぎる。



  「この子が食べたいものを食べられるように、
   ちゃんと稼いでこなきゃな」



午前とは逆に、
家族に送り出されて家を出た。

自転車で進むアスファルトの道に
蝶は飛んでいなかったけれど、
いつものように時間に背中を押されることなく
自分の意思で、前へ前へとペダルをこいだ。