No.22&23 桜の木の下で

 

●今日のおはなし No.22●

 
おばあさんが見上げる。

熟年夫婦が弁当を広げる。

町内会のカラオケが始まる。

ピンクのアフロのカツラをかぶったおばさんが踊りだす。
カップルがそれを見て笑う。

子供が金魚をすくう。

犬が舞い散る花を見て吠える。

昨日、友人のOと
自転車で近くの桜の通り抜けに行った。

造幣局なんかとは違って、
とてもとても庶民的な花見会場。
一眼レフのカメラを持って、
いろんな時間をカメラにおさめた。

桃色の花の下にいる人を見ていると、
なんだかいつもピリピリしてる人達がウソみたい。

みんな楽しそうに、
頬をそめながら、唄ったりなんてして。

日本に生まれてよかったと、ちょっと思った。

 

●今日のおはなし No.23●

 
昨日の話の続き。

昼、Oと花見に行った後、
もう一人合流してから夜にまた夜桜を見に行った。
別のところに。

夜桜の下で、
3人で歌詠み合戦開始。

以下、その時の即興俳句・短歌。

  ●=僕 ■=O君 ★=Sさん

■花冷えの 子を抱きしめる 母の愛

●恋人が 見上げた桜は ピンク色

★だったらいいな 花びら全部 桜もち

■最近は 見なくなったね 桜っ子クラブ

●薄桃の 光をたよりに 歩む祖母

●「帰ろっか」 言って後ろを 振り向けば 桜を見上げて 黙る君かな

●桜道 二人乗りで 坂下る 恋人の後に 桃色の風

けっこーオモロかった。またやろーっと。