No.3160 死語は死なない
「昔は画期的だった機能や技術」を称した名前が、
今では当たり前になってしまい、
名前を聞いても逆に古く感じることがある。
たとえば
「“携帯”電話」や「“コードレス”電話」、
「“デジタル”カメラ」「“ジャンプ”傘」。
あとは、
「“E”メール」「“自動”改札」とか。
ある意味、
「“スーパー”マリオ」なんかもそうか。
「“ ”」の中の言葉はもはやいらない。
子どもたちの世代にとっては、
電話は線がないもの、
カメラはデジタルで記録するもの、
改札も自動が当たり前なのだ。
逆に、古い言い方とはわかっているけど
他に代用する言葉が思いつかないこともある。
「今日の番組、ビデオ撮っておいて~」
なんかは典型的な例だろう。
今の時代なら、正確には
「ブルーレイディスクに保存しておいて~」
なのかもしれないけれど、
「録画=ビデオ撮る」という言葉が
あまりに自分の中で浸透しすぎて、
今でもまだフツーに使ってしまう。
親がフツーに使うから
子どももフツーに使って、
ビデオを知らない世代が
ビデオを録画の代名詞のように継承していく。
面白いな、言葉って。
時代が変わっても、
一度生まれたら死語になろうが完全に死にはしない。
解釈や用途を変えて、存在し続ける。
今僕が話している言葉も、
もしかしたら平安時代ぐらいの人が
話してた言葉なんじゃないの?
だとしたら、言葉は借り物だな。
僕も誰かに借りてもらえるように、
もっともっと使っていこう。