No.604 sunny-yellow
“sunny-yellow”
ボサノヴァが流れる小さなカフェで、
ジャスミンティーを飲もうよ。
やわらかな木漏れ日がさしこむソファで、
子猫のようにふにゃふにゃしながら。
最近少し疲れてるって?
じゃあ、一緒に甘~いケーキも食べよう。
ほっぺたに白いクリームなんてつけながら、
おかわりしたっていいんだよ。
君といると、不思議。
知ってた?
君は会うたび、違う人みたい。
大きく見えたり、甘えん坊に見えたり。
いったい、どれがホントの君なのかな。
君が弱くなったら強くなって、
強くなったら甘えちゃうから、
ホントの僕もよく分かんない。
ま、いっか。
ジャスミンティーの入ったカップを、
ホントに嬉しそうにスプーンでぐるぐるまぜる君。
それを見て、微笑んでしまう僕。
まるで公園のシーソーで遊んでいるように、
二人でいると、なんだか幸せになれそうだね。
大っきなプレゼントはできないけれど、
おもちゃのように小さなものなら、
たくさん見つけてあげられる自信はあるんだ。
あ、空が晴れた。
きらきら光る海を見にいこうよ。
さぁ、自転車の後ろに乗って。
しっかりつかまっててね。
おまわりさんに見つからないか、ドキドキするって?
大丈夫。
なぜだかは分からないけど、
二人なら大丈夫な気がするんだ。
行こう。ね。
君に見せたいものがあるんだ。