No.2542 コピー機とオリジナリティー

コピー機。

目の前にあるのと同じモノが
数秒でもう1つ増えるなんて
よく考えればすごいことだ。

慣れてしまったのかなぁ。
今はコピー機を見て
そんなトキメキを感じることもなくなったけど、
昔はあったような気がする。

初めてコピー機を見たのは、
たしか小学生低学年の頃。

親父が「仕事場を見せてやる」と行って、
生まれて初めて会社のオフィスに入った時のことだった。

青焼きコピーというのかな。
ボタンを押したら、
青い濃淡だけで文字が表示されている複写原稿が
出てくるを見た瞬間、かなり興奮した。

母親に自慢するために、
ドラえもんの絵を描いて
コピーをとったものを持って帰ったのを覚えている。

あの頃の画質を考えると、
今のコピーは本当にすごいね。
ほとんどそのままに近い形で複製できる。

ただし、あまりに再現性が高すぎるから、
たまに「オリジナルがこの世から消える」ような怖さも感じる。

データにしても、
なんでも簡単にコピーができる世の中。
何にも真似されないオリジナルを保つためには、
どうすればいいんだろう?

そんなことを、ふと考える。