No.689 電田 エネオ先生

「みなさんこんにちは。
 今日の『日本産業 3分間レスリング』は、
 日本電力業界の権威、電田 エネオ先生においで頂きました。
 先生、よろしくお願い致します。」

   「よろしくお願いします。」

「早速ですが先生、
 ある日突然、政府が電気を禁止したら、
 この国はどうなってしまうんでしょうか?」

   「いい質問ですね。簡単に言うと、
    電車は汽車に、電話は対話に、
    電池はただの池に、充電機はなぜか什器に、
    電信柱は一家の大黒柱に、
    電気アンマは足四の字固めに、
    電卓は江川卓になることが予測されます。」

「なるほど。さすが先生。
 すると、『でんでんタウン』は、
 『もんもんタウン』もしくは
 『にゃんにゃんタウン』に変わるのでしょうか?」

   「十分ありえますね。
    現在のところ、火力発電と水力発電に関しては、
    それぞれ『火曜日』と『水曜日』にだけ
    使用を許可する方向で政府が話を進めていますが、
    原子力発電の利用に関しては、少し厳しいですね。
    『原子力曜日』ができれば話は別ですが。」

「先生、我々が電気なくして
 生きていく方法は無いんでしょうか?」

   「一つだけあります。」

「なんですか!? 教えてください。」

   「静電気です。またの名を『パチパチくん』とも言います。
    下じきを“わき”でこすれば、微量ながら電気が発生する。
    ツルツルした“わき”なら、その発電量はさらに増します。
    政府が1億2000万人のパチパチを阻止できますか?
    私たち人間には、自然現象を利用する知恵があるんですよ。」

「せ、先生、私感動しております!
 つまり、私たちが今しなければいけないことは、
 外交でも失業率の改善でもなく、
 きれいに“わき”の毛を剃ることだったんですね。」

   「きれいなお姉さんは好きですか?私は大好きです。
    きれいなお姉さんのように、国民全員で“わき”の毛を剃りましょう。
    一般的に、きれいなお姉さんの“わき”から発せられる電気量は、
    ディズニーランドのエレクトリカルパレード1回分と言われています。
    国民総ツルわき計画。これっきゃないでしょ。」

「先生、私さっそく家に帰って、
 娘に脱毛クリームを借りようと思います(涙)。
 今日はお忙しい中、ありがとうございました。」

   「電気は、永遠に不滅です。」