No.5466 猿と人間の進化論

ーーみなさん、こんにちは。
  毎回視聴者のみなさんからのご質問にお答えする
  「教えて!先生」のコーナー、本日のゲストは
  sunny大学 人類学部 特任教授のH先生です。
  
  H先生、よろしくお願いします。
 
 
 
「よろしくお願いします」
 
 
 
ーーさて、今回寄せられた質問は、
  「人類が猿から進化したとは思えないのですが?」
  という内容です。
 
  たしかに、猿と人間は同じようで
  随分違う気もしますが、
  そのあたり、先生はどうお考えですか?
 
 
 
「とてもいいご質問ですね。
 人間は本当に猿から進化したのか?
 先に結論を言ってしまうと、私はNoだと思っています」
 
 
 
ーーえっ!? そうなんですか? その根拠は?
 
 
 
「そこまでみなさんが頑なに
 信じている根拠を逆に聞きたいですが、
 猿から人間に進化したという証拠は何ですか?」
 
 
 
ーーいや、その…、
  昔にそういう学説が発表されたんじゃないですか?
 
 
 
「いつ頃の、誰の論文ですか?」
 
 
 
ーーすみません。わかりません。
 
 
 
「あえて少しいじわるな質問をしましたが、
 そういうことなんです。
 
 97%以上の人が
 なんとなく人から聞いたことやどこかで見たことを
 『事実』と言ってしまっている。
 
 つまり、1次情報を確認することなく、
 2次情報や3次情報、場合によっては
 100次情報ぐらいを信じて生きているんですね」
 
 
 
ーーなるほど、たしかにそうですね。
  私も、「人間は猿から進化した」ということを
  特に確認もせずに定説だと信じこんでいました。
 
 
 
「今の時代、ほとんどの人がそうです。
 真実とフェイクの見分けがつかなくなってしまっている。
 
 だから、今回
 『人類が猿から進化したとは思えない』と
 疑問を感じられたご質問者は、
 情報に左右されず自身の感性を信じたという点で
 とても素晴らしいと思います」
 
 
 
ーーとなると先生、人間のルーツは
  猿ではなかったということですか?
 
 
 
「ええ、まだ証明はできていませんが、
 その可能性は大いにあると考えています」
 
 
 
ーーズバリ、人間のルーツとして
  一番可能性が高い生物は何なんですか?
 
 
 
「人間です」
 
 
 
ーーえ?
 
 
 
「ですから、人間の祖先は人間。
 そう考えるのが一番整理がつきます」
 
 
 
ーーど、どういうことか、ご説明いただけますか?
 
 
 
「私も何億年前は生きていませんでしたし、
 推測の域を出ない話ではありますが、
 人間は、この地球上に誕生した
 最初の瞬間から人間だったと思います。
 
 もちろん、今の人間のように
 高度な言語能力は持っていなかったので、
 自分をヒトだと表現したり、
 記録したりすることはなかったと思いますが、
 当人は自分を自分として認識していたはずです」
 
 
 
ーーなるほど。 
  でも、猿に似た骨とかも発掘されていますよね?
 
 
 
「そうです。そこが誤解を生む
 落とし穴だったんでしょうね。
 
 たしかに、昔の人間の骨は発掘され、
 それは今の猿の骨格に似ていたかもしれません。
 
 でも、だからと言って
 『人間は猿だった』ということにはならないんです」
 
 
 
ーーどういうことですか?
 
 
 
「骨格は猿に似ていたかもしれませんが、
 彼らはきっと自分のことを
 人間だと思っていたはずです。
 
 言葉という能力を身につけて
 それを説明できるようになるまでに
 かなりの時間を要しただけなんですね」
 
 
 
ーーつまり、言葉さえあれば、
  5億年前でも人間は人間であることを証明できたと?
 
 
 
「そのとおりです。
 
 そう考えると、
 もっと新しいことが見えてきます。
 『今、動物園にいる猿とは?』ということが」
 
 
 
ーーもしかして…、檻にいる彼らは猿ではなく…、
 
 
 
「そうです。
 彼らは発達が遅れただけの人間なんです。
 
 たまたま発達の早かった人間が
 いつしか彼らを『猿』として扱い、
 動物というジャンルで隔離するようになった。
 
 どうですか?
 今の人間社会のやり方に
 非常に似ていると思いませんか?」
 
 
 
ーー新しい視点に、私、少し鳥肌が立っております。 
 
  強い者が弱い者を支配する。
  まさに人間社会そのものですね。
 
 
 
「そうです。
 ですから、猿は人間のルーツなどではなく、
 人間社会から隔離された正真正銘の人間なんです。
  
 つまり、猿が人間を生んだのではなく、
 人間が猿を生んだ。
 ここからは私の推測も入りますが、
 隔離された人間は他にも存在するかもしれません」
 
 
 
ーー猿以外にも、ですか?
 
 
 
「ええ、もしかしたら
 犬だってそうかもしれませんし、
 今世間を騒がせているクマだってそうかもしれない。
 
 彼らに共通しているのは
 『言語能力がない』ということだけで、
 言語を覚えれば皆
 『俺だって人間なんだ!』と言い出すかもしれませんよ」
 
 
 
ーーそうか。
  そう考えれば、最近クマが
  人間の集落に近づいてきていることも
  非常に納得がいきますね。
 
  クマが動物だと思っているのは我々だけで、
  彼らは自分が人間だと思っているのかも。
 
 
 
「そういうことです。だからこそ、
 『自分は人間でアイツらは動物だ』なんていう
 驕り高ぶった考えは、もう捨てた方がいいんです。
 
 どんな動物だって、
 人間が隔離しただけの人間かもしれない。
 言葉が通じなかっただけの人間かもしれない。
 そう考えれば、簡単に銃殺なんてできないはずです」
 
 
 
ーーたしかにそうですね。
  私、かなりこの世を見る視点が変わってきました。
 
 
 
「言語はアイデンティティを証明できます。
 逆を言えば、それがうまく使えないことで、
 自身の存在を証明できない人間は
 たくさんいるんです。
 
 これこそ、私が本質的に訴えたいことです。
 
 比較的言語をうまく使える人間は、
 うまく使えない人間の代弁をしなくてはいけない。
 
 もちろん、時には動物と呼ばれている人間を
 相手にすることもありますので、
 意図を汲み取るには
 非常に高度な感性が必要になりますが、
 とても重要なことだと思うんです。
 
 ただの動物好きで終わっては、絶対にいけない」
 
 
 
ーー先生、私もそんなにしゃべるのが得意ではありませんが、
  こうして普通に日本語は話せますので、
  もっと色んな人間の気持ちを
  代弁できるようになりたいと思います。
 
 
 
「私もまだまだできていませんが、
 こうした機会をいただければ
 何度でもご質問にお答えしていきたいと思います」
 
 
 
ーー本日はありがとうございました。