No.583 スペースシャトルを作った人


最近、「夢」を持った人に会った。
普通に生活していたら、会わなかった人だ。

その人は「夢」を語るのである。



 「僕には夢があるんです。
  だから今、何をすればいいかも分かるし、
  少々のことでへこんだりしない。」



そして、僕にこう言った。



 「見つからなければ、最初は物欲でもいいと思うんです。
  今何かが見つかれば、明日は変わります」



夢…。
使いようによっては、
とても希薄な言葉だと思う。

夢を持とうなんて、
言葉だけなら誰でも言えるから。

でも、その人は確かに夢を持っていた。
目を見て、人間ってのはこうも強く輝きを放てるのかと、
軽いショックを受けたほどだ。


みんなは、どう? 夢はある?

僕にはまだよく分からない。
きっと、あるようで、ないのかも。

夢について考えると、
誰でも現実と照らしあわせて、
そのギャップにあきらめてしまう。

でもね、よく考えたんだ。
「現実的じゃないから、夢なんじゃないか」と。

出来る出来ないは別にして、
やりたい何かを見つけようじゃないか。

大ぼら吹きと言われようとも、
大ぼらを吹き続けようじゃないか。

夢を語るその人は、別れ際に僕に言った。



 「スペースシャトルだって、
  最初は誰もできるなんて思ってなかった。
  作ったのは誰か知ってますか?夢を持った人間ですよ。」



夢。
軽々しく感じるくらいが、ちょうどいい。