No.3402 「予約」の楽しみ方
知ってた?
今年はまだこの時期になっても、
台風が一つも来ていないらしい。
だからと言って年間数は減らない傾向にあるので、
つまりは、これから夏にかけて
台風がじゃんじゃんやってくる可能性が高いのだ。
という話を聞いて、
真っ先に頭をよぎるのは
やっぱり「夏休み」のこと。
毎年夏だけは家族旅行に
行くことにしていて、
「今年はそろそろキャンプでもするかな~」
と考えていたけれど、
台風連発が気になって躊躇してしまう。
そうこうしているうちに、
人気のキャンプ場やホテルは
どんどん夏の予約が埋まっていく。
まだ5月でっせ。みんな準備が早いね~。
今年は早めに準備を始めたつもりだったのに…。
この年齢になってようやく気づいたことは、
「日本は予約文化なんだ」ということ。
実際に行くかどうかはさておき、
宿や旅先を探すこと自体が現実逃避の一手段、
もはやエンターテインメントになっていて、
予約することでワクワク感を味わってるんだな。
そして、現実のキャンセル期限が近づいてから
どうするかを決めることが主流になっている。
これってナイスだよね~。
なんで今まで気づかなかったんだろう。
要は「0円で空想を楽しめる文化」なわけだ。
ギリギリになってから慌てて宿を探して
敗北感に包まれながら諦める方法と、
とりあえず予約して
たっぷりワクワク感を楽しんでからキャンセルする方法は、
「家にいる」という最終的な結果は同じでも
得られる楽しさがまったく違うよね。
なるほど、
元気なうちから早めに墓を買う
オバハンの気持ちも分かってきたぜ。
決めた。
じゃんじゃん予約していこう。
現実逃避しまくって、
今から来年の夏まで予約してやるのだ。
ついでに葬儀場まで予約しておくか。
キャンセル期限まで生きていたらキャンセルすればいいし、
死ねばそのまま世話になればいいしね。
「今を生きる」をコンセプトにして生きてきたから
予定を立てることってあまり好きじゃなかったけど、
遠足前のドキドキのように
予定があるから楽しめることもある。
みんなもどう?
「人生は何度でもキャンセルできる」、
そう言われたら、
ちょっと強くなれそうな気がするでしょ。
判断は未来の自分に任せて、
今は選択肢を増やして楽しみましょう。