No.989 ことば
さっき言いかけた言葉を飲みこんでしまった時、
その言葉は、
胸の奥深くへと沈んでいくでしょう。
けれど、
あなたは沈殿した言葉たちがいつまでも気になって、
いずれきっと、だれかに話してしまいます。 続きを読む
さっき言いかけた言葉を飲みこんでしまった時、
その言葉は、
胸の奥深くへと沈んでいくでしょう。
けれど、
あなたは沈殿した言葉たちがいつまでも気になって、
いずれきっと、だれかに話してしまいます。 続きを読む
書きかけた手紙を、よく捨てる。
もちろん、心の中での話だけど。
もしも、これまで捨てた手紙をぜんぶ集めたら、
そこには違う僕の自伝ができるかもしれない。
表に出している自分の声、表情、感情は、 続きを読む
初めてスキーに行った時、
雪の上に立つのが精一杯だった。
何度も何度も転んでは起き、起きては転び、
初日は特に、どっぷりとブルーになったのを覚えている。
リフトからスムーズに降りてくる人が宇宙人に見えた。 続きを読む
『エール』
まちがえることなんて、誰にでもあるって。
だって、“完璧”は人によって違うから。
過ちが大きいか小さいか、
形はいろいろあるけどさ、 続きを読む
大学生の頃、
眠気を誘う午後の教室で、
英語の授業を受けていた。
I have to go…,but you make it…
教授に当てられた誰かが、
お経のように英文を読み上げる。 続きを読む
「Sーくん、あーそーぼー。」
団地の扉をあけて、外に飛び出た。
今日の遊びは、かくれんぼ。
ひろ君が桜の木に向かって数を数えているあいだに、
僕と、たかゆき君とのりちゃんは、 続きを読む
喫茶店のカウンターに座って待っていた友人は、
1枚の振込用紙を手に、ため息をついていた。
背後からこっそり額を見てみると、
振込額は1万5000円。もう振込が終わっている。 続きを読む
2つあったものが、1つになった。
やっぱり寂しい気もしたけど、
「まだ1つあるから…、大丈夫。」と思うことにした。
そんなある日。 続きを読む
肩がこったから、
ある人に肩をマッサージしてもらった。
そしたら、今度はその人の肩がこったから、
僕がマッサージしてあげた。
今度は僕の肩がこったから、そのままふて寝…。
うーん。
肩がこったから、
ある人に 続きを読む
ある時突然、どうしようもなく
面白いことを思いつく時がある。
一人で笑って、絶対誰かに言ってやろうと思って、
たいていそのまま忘れてしまう。
不思議なことに、
あとでそれを思いだそうとしても 続きを読む
暑い暑い夏の日。
「行こうぜ!」
かけ声と同時に、
僕らの野球はひと休み。
プラスチックのバットもゴムのボールもそのままに、
みんなで川のそばにある自動販売機へと走る。 続きを読む
ルパンが言った。
「あ~ばよ、とっつぁ~ん♪」
銭形が続いて
「待て~ぇ~、ルパ~ン!」
それを見た次元は 続きを読む
8枚のシャツの中から、1枚のシャツを羽織って、
3分の1の確率の“青信号”を自転車で駆け抜ける。
3つ並んだ自動販売機の中から一番右端の自販機を選び、
15個あるボタンの中から1つのボタンをプッシュして、 続きを読む
★★ 理想のカップル1 ★★
「ねぇー、テポドン買って〜」
「また今度な。」
(解説)
「何でだよー」とか、
ツッこむ事が楽しい時期のカップルは、 続きを読む
おばあさんが見上げる。
熟年夫婦が弁当を広げる。
町内会のカラオケが始まる。
ピンクのアフロのカツラをかぶったおばさんが踊りだす。
カップルがそれを見て笑う。 続きを読む
昔バーテンをやっていた事もあって、
カクテルがとにかく好きだ。
好きなカクテルは色々あるけど、
その中でも特別に好きなモノがある。
ちょうど去年の今頃、
ツレと3人でアメリカ大陸を横断した。
ロス〜N.Y.まで。
もちろんとっさに思い立って出来る旅ではないので、
前年の11月ぐらいからよく部屋に集まって
アメリカの地図を広げて計画を練った。 続きを読む