No.857〜859 結婚 〜挙式当日〜
●今日のおはなし No.857●
12月7日。挙式当日の朝。
寝不足の目をこすって窓を開けると、
昨日の雨が嘘のように晴れていた。
ほんと、嘘のように、気持ちよく。
準備をしてからタクシーで式場へ向かう。 続きを読む
12月7日。挙式当日の朝。
寝不足の目をこすって窓を開けると、
昨日の雨が嘘のように晴れていた。
ほんと、嘘のように、気持ちよく。
準備をしてからタクシーで式場へ向かう。 続きを読む
式の前日、親父から携帯に電話があった。
「親戚が泊まっているホテルに18時に来い」
身代金の受け渡しやないんやから、と思いつつ、
電車を乗り継いでホテルに向かう。
ホテルに着くと、 続きを読む
5月。
梅田にある某日本料理屋の一室を借りて、
初めて両家の顔合わせをした。
お互いの親を合わせるだけで、
なぜこんなにドキドキするのか分からなかったけど、
とにかくなんだかドキドキした。 続きを読む
昨日のイブは、決して幸せじゃない…はずだった。
好きな人のそばにいられず、急に仕事も入り、
なんだかせわしなくドタバタ。
せめてサンタに会いたくてピザをとったら、
お兄ちゃんがフツーの服装でやってきて、
無愛想に
「…2100円になります」
とポツリ。 続きを読む
戦後、廃虚から見事に復興し、
「奇跡の1マイル」と呼ばれた沖縄県那覇市・国際通り。
今では観光ショップをはじめ、雑貨屋、ブティックなどが
立ち並ぶその通りを少し外れたところに、
「桜坂」という場所がある。
(※福山雅治の歌とは全く無関係)
国際通りが現在ほど栄える前まで、那覇市の夜の中心だった街。
いわゆる「夜の繁華街」だ。 続きを読む
“砂丘”の上から送るおはなしは初めて。
あてもなく車を走らせていたら、
鳥取砂丘に来ていた。
広大な砂の向こうに、小高い砂の丘。
まるで、地平線と水平線を見ているよう。
砂丘のてっぺんに腰をおろし、
うっとりと海岸線を見おろしていると、
視界の先を小さな小さな「飛行機」が横切った。 続きを読む
大学生の頃、
眠気を誘う午後の教室で、
英語の授業を受けていた。
I have to go…,but you make it…
教授に当てられた誰かが、
お経のように英文を読み上げる。 続きを読む
チャイムが鳴って、授業が始まる。
「起ぃ立~、礼ぃ~、着席ぃ~」
小さな教室にこだまする委員長の声。
先生がチョークで黒板に向かって書き始めると、
みんなの鉛筆の音が教室中に響く。
今となれば、あの静かな時間も素敵だ。 続きを読む
野球を始めたのは4歳の頃。
「始めた」と言っても、
買ってもらったプラスチックのバットを
振りまわすだけだったんけど。
小学生になった頃。
ゴムボールを使って、
オヤジとキャッチボールやバッティングを始めた。 続きを読む
「Sーくん、あーそーぼー。」
団地の扉をあけて、外に飛び出た。
今日の遊びは、かくれんぼ。
ひろ君が桜の木に向かって数を数えているあいだに、
僕と、たかゆき君とのりちゃんは、 続きを読む
届けばいいのにな。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
拝啓 郵便ポスト様
電子メ-ルとやらが一般的になった昨今、
手紙の数も随分と減ったことと思いますが、
あなた様はいかがお過ごしでしょうか。 続きを読む
(冬休みシリ-ズ第3弾)
実家に帰ると、せつなくなる瞬間が3回ある。
今年の冬もそうだった。
年明け3日の夕方に大阪を出た僕は、
高校時代の友人との飲み会に間に合わせるために、 続きを読む
昨日のクリスマスイブ、
寝る前にぼーっと色んな想い出を探していた。
「オレって、いつまでサンタさんを信じてたんやろ…」
忘れもしない、5歳の頃。
朝起きると、2段ベッドの上の 続きを読む
「どうも、はじめまして~。」
車を下りると、
彼女をまんまるにしたようなお母さんが立っていた。
12月16日、日曜日、奈良。
7年目にして、初めて彼女の家を訪問した瞬間だった。 続きを読む
公衆電話が減っているらしい。
ピークだった1984年には94万台あったものが、
今では71万台になっているのだとか。
言われてみてば最近、公衆電話で話す人を
あまり見かけなくなった。
原因はもちろん、 続きを読む
かぜで土日はバタンキュー。
昼間に少しだけ起きて、薬を買いに家を出た。
雨。
頭もふらふらだったので、家から一番近い
神社の前の、古い薬局に入る。
2~3畳ほどの狭いスペース。薄暗い灯。
中におじぃとおばぁが2人。 続きを読む
12月がやってきた。
師も走るほど忙しい、この月が。
クリスマスやら忘年会やらカウントダウンやら、
とにかくこの月は忙しい。
毎年12月になると、
高校に内緒でバイトを始めた時の失敗を思いだす。 続きを読む
「ふー」
慣れない礼服を着た僕は、JR京都駅に立っていた。
平成12年10月14日 土曜日。
姉の結婚式の日。
駅を出た僕は、大きく呼吸をしてから
式場である京都センチュリーホテルに向かった。 続きを読む
学生の時、月3万円の寮に住んでいた僕は
タクシ-というものに乗る機会なんてほとんどなかった。
そんな僕にある日、
はじめて自分のお金で
タクシ-に乗る機会がやってきた。 続きを読む